移転先のオフィスの最適な選び方と注意点とは?
移転先の選定はオフィスの移転を成功させるための重要な要素の一つです。満足度の高いオフィスに移転できれば、業務効率の改善や業績アップにつながります。ポイントを押さえて最適なオフィスを見つけましょう。この記事では、移転先を探す際に重視すべきポイントと後悔しないための注意点について解説します。
物件探しの前にやるべきこととは
オフィスを移転することが決まったら、早速移転先を探したいところですが、その前にやっておくべきことがあります。ここでは物件探しの前にやるべきことについて説明します。
移転の目的を掘り下げ、明確にする
オフィスを移転することになったら、まずやるべきことは移転の目的を掘り下げることです。社員の増減に合わせてオフィスの規模を変えたい、賃料を節約したいといった条件だけを考えるのではなく、理想の働き方ができているかという視点で、現在のオフィスが抱えている問題をピックアップしてみましょう。
社員の活発な議論を促したい、業務に集中できる環境を整えたい、企業イメージを高めたいといった目的がはっきりすると、移転先の物件選びやレイアウト設計の指針になります。また、現オフィスの各スペースの面積や使用状況を調査し、移転によって改善したい点を明確にしていきましょう。
物件の下調べをし、業者を選ぶ
オフィスの移転には膨大な作業があり、自社の担当者だけで進めるには負担が大きいです。専門知識のあるオフィス移転業者あるいは仲介業者を選び、サポートを受けましょう。業者に依頼して本格的に物件探しを始める前に、ウェブサイトで物件の下調べをしておくと、より適切な判断ができます。
賃料を下げたいのか上がってもいいのか、スペースを広げたいのかコンパクトにしたいのか、どのような立地がいいのかを念頭に物件を見てみましょう。賃料は時期によって変動するので、安い時期がいつなのかも確認しておきましょう。
一般的に移転の3か月~半年前までに現オフィスのオーナーに契約解除の連絡が必要な場合が多いため、移転の8か月前、可能なら1年前から準備をはじめ、業者選びを進めることが望ましいです。
移転先を探す際に重視すべきポイントとは
移転先を探す際は、立地条件、建物、フロア構造について、コストと照らし合わせながら選んでいきましょう。この際に重視すべきポイントを解説します。
立地条件
立地条件については、企業イメージに合っているか、利便性が高いかが選ぶポイントになります。まずは自社の企業イメージに合う、営業戦略上有利なエリアを移転候補地として挙げましょう。
そこに移転することで社員の通勤はどのように変わるでしょうか。通勤交通費や関連企業への交通費を確認しておきましょう。駅に近いことは大きなメリットですが、車での営業が多い業種なら駐車場が確保できるかも重要です。
また、街全体の雰囲気はどうでしょうか。線路や幹線道路が近い場合、騒音や振動で業務に支障はありませんか。ランチを取れる飲食店、コンビニエンスストアなどはありますか。実際に歩いてみて利便性を確認しましょう。
建物
建物を選ぶ際は、企業イメージに合っているかと安全性が確保されているかがポイントとなります。まずは打ち出していきたい企業イメージに合ったグレートの建物を選びましょう。1981年以前に建てられたビルは耐震性に問題がある可能性があるので、耐震基準を満たしているか確認しましょう。
サーバーや印刷機械などの重い機器がある場合は、床の耐荷重も確認が必要です。近年はどのような業種でもオフィスの安全性が重要な要素になっています。入退館者の管理方法や警備体制も確認しておきましょう。
フロア構造
フロア構造は、有効に使えるスペースが充分か、快適な空間かがポイントになります。快適なオフィスの広さは、従業員1人あたり2~4坪が目安といわれています。柱の位置が悪くデッドスペースができていないか、レイアウトしやすい部屋の形かを確認しましょう。
快適なオフィスでは業務効率もアップします。エレベーターや空調といった設備はもちろん、ゴミ置き場やトイレの管理状態もチェックしておきましょう。
移転先では設備に注意
立地や建物の条件がよい物件であっても、設備の面で移転できないこともあります。ここでは、設備についてチェックすべき項目を解説します。
電源は足りているか
パソコンなどの機器を大量に使用しているオフィスの場合、現在使っている電源容量を新オフィスでも確保できるかどうかの確認が必要です。各フロアで使える電気の量には限りがあるため、容量を確保できなければ移転できません。大変重要なポイントなので、社内担当者では難しい場合は業者に相談して確認しましょう。
現在のネット環境が使えるか
現オフィスのネット環境は移転先でも確保できるでしょうか。現在使用しているキャリアがすでに引き込まれていれば大丈夫ですが、そうでない場合は、新たに回線を引き込むことが可能かどうか確認しましょう。
休日・夜間もオフィスを使用できるか
休日や夜間も業務がある場合、オフィスを使用できるかどうかの確認が必要です。管理会社によっては使用時間に制限があったり、空調が強制的に停止されたりする場合があります。自社の働き方に合ったビルかどうかを確認しておきましょう。
駐車場は利用可能か
会社が車を所有している場合、駐車場があるか、利用時間に制限がないかを確認しましょう。移転先のビルに条件の合う駐車場がない場合は、近隣の駐車場を借りる方法もあります。
オフィスの移転先を選ぶ際は、まず移転の目的を明確にし、立地条件、建物、フロア構造についてポイントを押さえて選びましょう。業務に支障が出ることのないよう、移転先の設備についてもしっかり確認しましょう。
オフィス移転業者は、物件の選定の経験があるだけでなく、働く環境についての知識もあります。移転を成功させ、よりよい業務環境を作っていくために、信頼できる業者を見つけてバックアップしてもらいましょう。